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2005年1月20日 (木)

[映画] 巨人と玩具 (増村保造監督)

原作は開高健の同名小説。
高度成長期における広告戦争を描いた、増村式ハイスパート映画だ。

増村作品の中でも、ひときわスピードのある演出。
点きの悪いライターをカチカチカチカチ言わせているところに
早回しの映像をダブらせて、
一気に舞台背景の説明をしてしまう手法はすごいと思った。

原作も読んでみた。
製菓会社三つ巴のキャラメル戦争。
大衆は既にキャラメルの甘味に飽きはじめているが、
会社の上層部は後退することを許さない。
豪腕の宣伝課長は、プレッシャーの中で常軌を逸してゆく。

そんな社会の歪みを、冷めた目線で追う小説。
開高健がサントリーの宣伝部に在籍していたのは有名な話だ。
自身の体験が投影されているのだろうか。

主人公(川口浩)とヒロイン(野添ひとみ)の恋愛など、
映画には多少原作にないエピソードもある。
だが、原作の問題意識がおおむね忠実に映像化されているように思う。
開高健と増村保造、わりと相性がいいんじゃないか。

」、「赤い天使」、「巨人と玩具」と並べてみると、
増村監督の守備範囲の広さがよくわかる。
文芸作品に戦争ものに社会派ドラマ。
市川雷蔵主演で「好色一代男」なんてのも撮っている。
どんなオーダーも手際よく捌く、「職人監督」という感じ。

川口浩は昔よく見てました。「探検隊」ね。
俳優をしているのははじめて見る。
若い。
頼りないお坊ちゃま、という印象だ。

当時は既にスターだったと思うのだが、魅力がよくわからない。
あえて言えば普通っぽいところ?
野添ひとみとはよく共演しており、のちに結婚する。

川口浩の父は作家で大映の専務も務めた川口松太郎。

「川口浩」のフィルモグラフィーallcinema ONLINE

暴走する課長は高松英郎。
この人若い頃はかっこよかったんだな。
目つきが鋭くて、迫力がある。
狂気を感じさせるようなタイプの二枚目。
うまいと思った。

巨人と玩具

1958年 日本

監督: 増村保造  
出演: 川口浩 、野添ひとみ、高松英郎 、小野道子 、伊藤雄之助 、柴田吾郎

巨人と玩具(DVD)
巨人と玩具(ビデオ)

巨人と玩具(goo映画)

原作
開高健『パニック・裸の王様』
 「巨人と玩具」所収

増村保造(DVD)

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